アルゴンガスって実際どうなの?
窓にアルゴンガスを入れると本当に断熱性能が上がるのかなぁ
答えは「高い断熱効果」があります。窓にアルゴンガス入れましょう!冬でも暖かい家でぬくぬく生活できますから。
なぜならアルゴンガスは乾燥空気よりも断熱性能が高いからです。
アルゴンガスとは
あまり聞き馴染みのないこの”アルゴンガス”は、実は空気中にも微量に存在しています。
空気中の成分
- 窒素(78%ほど)
- 酸素(21%ほど)
- アルゴンガス(0.95%ほど)
それだけではなく、日常生活の身近なところにもたくさん使われています。例えば電球や蛍光灯といった物です。
このアルゴンガスは他の物質と反応しない性質を持ち、毒性のない不活性ガスなのです。工場の溶接でも使われていますね。
断熱性能が高い理由
ではなぜアルゴンガスを窓に注入すると断熱性能が上がるのでしょうか。
理由はアルゴンガスが空気よりも重たく熱を伝えにくいためです。
そのため複層ガラスの2枚あるガラスの間(空気層)で気体が流れて熱を発生させる対流が抑えられる効果があるのです。
だから複層ガラスの断熱性能が高くなるわけです。”気体の断熱材”とも呼ばれています。
複層ガラス+アルゴンガス
窓(ガラス)ならなんでもアルゴンガスを選べる訳ではないんです。
ガラスは複層ガラス(low-eガラス)かトリプルガラスを選ぶこと。
上記の写真で分かる通り、複層ガラスは複数枚のガラスが重なってできていてその間に乾燥空気等が入ったものです。
この空気層の中身が”乾燥空気”なのか”アルゴンガス”なのかの違いで断熱効果が変わってきます。
アルゴンガスの断熱性能
断熱性能を見る時は「熱貫流」の数値で見ます。熱を遮断する度合いを数字化して数値が小さいほど性能が高いと判断できます。
高断熱ペアガラスは[1.8]あるのに対して、アルゴンガス入りペアガラスは[1.3]という驚きの数値!アルゴンガスの断熱効果が高いことが伺えます。
コラム従来より使われてきているアルミサッシの単板ガラスの熱貫流数値は[6.0]。比較するとガス入り約5倍の断熱効果があることになります。
僕の住む愛知県のような寒冷地ではない地域ではアルゴンガスを選ぶかどうかは本人次第ですが、北海道・東北や山間部などの寒冷地では必須条件です。
樹脂サッシや木製サッシにトリプルガラスのアルゴンガス入りを選び、さらに内窓を付ける方も多いでしょう。
寒冷地での標準というか必須条件なので、その暖かさはお墨付きと言えますね。
気になる価格は
価格に関しては窓の種類や大きさで違うし、どこのメーカーでどのグレードなのかでも変わります。もっと言えばサッシは何を選びガラスはどれを選んだのか。あなたが依頼したハウスメーカーの割引値は?価格が変動する要素がありすぎてわかりません。
一言で言うなら「高くなります」
わが家の場合ですと
リクシル サーモスⅡ H Low-eガラス | ||
種類 | サイズ | 個数 |
引き違い | 25620-2 | 1 |
引き違い | 16520-2 | 1 |
引き違い | 16518 | 1 |
引き違い | 11918 | 1 |
引き違い | 11909 | 1 |
よこすべり | 06005 | 8 |
よこすべり | 16503 | 1 |
内倒し | 11903 | 3 |
内倒し | 07403 | 2 |
家全体の窓ガラスにガス入りを選ぶと合計+約78000円ほどでした。
これだけのコストで断熱性能が格段に上がるので是非とも取り入れて欲しいです!
まとめ
アルゴンガス入りの窓はとてつもなく暖かいので、選んで損はしない商品です。
もはやLow-eペアガラス+アルゴンガスは最低限選ぶべきです。
なぜなら今の高断熱はいずれ近い将来に標準になってきます。その時に自分の家の断熱性能が低いと家の価値も下がってしまうでしょう。
なにより今住む家を快適にするために選びたいところです。
コストがかかることなこで、ご自身の予算や家のバランスも忘れずに。
個人的には自分が長く住む家なのでコストをかけてでも取り入れておくといいと思います。
世界の断熱性能はスゴイ
最後に世界の断熱性能の基準を見てください。
これは世界の断熱数値の最低基準を表にした物です。
先程のガス入りペアガラスは[1.3]でしたが、これはドイツの最低基準でしかないのです。
日本の断熱性能がとても低いことが分かります。窓業界において日本は1足も2足も遅れをとっています。
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