家庭から企業からどこでも必ず使われている電池。単一からボタン電池と様々な電池が流通していますが、その使い方が正しく理解されていないことが多いです。
”アルカリ電池”と”マンガン電池”
なんとなく使ってしまいがちなこの2種類の電池を正しく理解して、正しい選び方そして正しく使い方をマスターしましょう。
その電池の使い方NGかも
”アルカリ電池”と”マンガン電池”はなにが違うの?
アルカリ電池とマンガン電池の違いって分かりますか?普段使う時に意識したことありますか?実は使う製品によってアルカリ電池、マンガン電池を使い分ける必要があります。
取り替えたばかりなのに「また動かなくなってしまった」という経験がある人、それはもしかするとアルカリ電池とマンガン電池の違いを理解して正しく使い分けられていなかったのかもしれません。
つまり間違った電池の使い方をしていると本来得られるパワーを十分に発揮できなかったり、電池の消費が早くなったりしてしまいます。
さらには液漏れ・発熱・破裂・発火など事故につながる危険性も秘めていますので注意が必要です。
まずはアルカリ電池とマンガン電池は同じ電池だけど別の製品だと考えておきましょう。その違いは材料の違いで、その特徴やどんな製品に向いているかが相対しているのです。
使っている材料が違います
アルカリ電池もマンガン電池も乾電池の材料に「二酸化マンガン(プラス極側)」と「亜鉛(マイナス極側)」という同じ材料を使っています。
それぞれの違いは材料の「分量」と「仕組み」、そして乾電池のプラス・マイナス極を浸すために使う液体である「電解液」です。
アルカリ電池の特徴
マンガン電池よりも「二酸化マンガン」や「亜鉛」を増やし、電解液に”アルカリ性の水酸化カリウム”を使用しているのが、アルカリ電池です。
その特徴は
- パワー、容量が共に大きく長持ち。
- 大電流で連続する機器に最適。
マンガン電池の特徴
アルカリ電池との大きな違いは「電解液」に弱酸性の塩化亜鉛などを使用している点です。
アルカリ電池よりパワーの面で劣りますが、「休み休み使うと電圧が回復する」という特徴があります。
- 大電流を必要とする機器には不向きですが、微弱な電流でよい機器、休み休み使う機器には最適。
- アルカリ電池よりも安価なので、マンガン電池に適した機器であればマンガン電池を使用するほうが経済的に。
どっちを使うといい? ”アルカリ電池”or”マンガン電池”
では実際アルカリ電池とマンガン電池はどんな製品に向いているのか、どんな選び方をすればいいのかを見ていきましょう。
アルカリ電池に向いている製品
大容量の電気が必要、連続使用が必要な製品
・ICレコーダー、ミュージックプレイヤー
・携帯ラジオ
・ラジコンカー、乗り物系の電動おもちゃ
・光るおもちゃ
・デジタルカメラ
・ガスコンロ(の点火)
・ワイヤレスマウス
・LEDの懐中電灯
マンガン電池に向いている製品
微弱な電流で使用する製品やスイッチのON⇔OFFが多い製品
・掛け時計や置き時計
・テレビやエアコンのリモコン
・キッチンタイマー
・豆球の懐中電灯
意外と知らない電池使用時の注意点
我々の生活のには欠かせない電池ですが、取り扱いには十分な注意が必要です。
アルカリ電池もマンガン電池も以下の点に気をつけましょう。
アルカリ電池とマンガン電池の併用はNG
電池を2個使用する時には同じ種類、同じメーカー、銘柄の電池を揃えましょう。
混ぜて使用すると発熱、液漏れ、破裂の原因になるかもしれません。
電池の取り換えは全部まとめて
新しい電池と古い電池を一緒に使うと、古い電池のせいで電池全体の力が弱くなってしまいます。
使いきってしまった方の電池の液漏れに繋がる可能性も考えられますので、電池は全部まとめて取り替えましょう。
電池の液漏れ
動かなくなった機器に電池を入れたままにしておくと、「電池の液漏れ」が起きることも。
使い切った電池はすぐに処分し、しばらく使う目処のない機器からは電池を外しておく方が安全です。
未使用の電池
パッケージは開封したけどまだ使っていない電池ってありますよね。
それらはプラス極・マイナス極をテープなどで絶縁して下さい、金属部分が他のものと接触しないように気をつけ保管しましょう。
他の金属製品と一緒に持ち運んだり保管しない
電池をネックレスやヘアピン、コイン、鍵などの金属製品と一緒に持ち運んだり保管しないようにしましょう。
電流が流れ、発熱、発火する場合があります。
処分の時はプラス極、マイナス極絶縁しましょう。
ほとんどの方がやっていないと思いますが、実は使い終わった乾電池でも電気は残っているのでプラス極とマイナス極を絶縁する必要があるんです。
「使い終わった電池はビニール袋や缶に入れて数がたまったら捨てる」「回収日や回収場所までが遠く、しばらく保管せざる得ない」というご家庭も多いでしょう。その時に複数の電池を絶縁せずに一緒に保管していると、プラス極とマイナス極がつながる可能性があり、電流が流れて発熱や発火につながることも。火事を招きかねないので実は危険です。
使用済みの電池はすみやかに処分するか、すぐに捨てることのできない場合は必ず絶縁をしておきましょう。
いかがでしたか。
意外と知らなかったことが多かったのではないでしょうか。これを機に正しい選び方と使い方を覚えて、安全かつエコに電池を使いこなしていきましょう!
それでは。